東京医療保健大学
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ヘルスケアコラム

大学で何を学ぼう?

医療保健学部 看護学科
西村 礼子

皆さんは大学で何を学びますか?

大学での学習の中心はあくまでも学生自身であり、授業は教員が学生に一方的に伝えるもの(Teaching)ではなく、皆様が学ぶ(Learning)ものです。つまり、大学教員は皆様の学びをサポートする役割を担っており、授業は学生自身が大学4年間を通じて「看護とは何か」「現代社会に求められる看護実践能力とは何か」を生涯考え学び続けるための能力育成の場であると私は考えております。

そのための授業設計として、医療保健学部看護学科では大学から貸与されるノートパソコンと学習管理システムLMS(Learning Management System)を活用したアクティブラーニングによる授業を実施しております。アクティブラーニングの授業では、授業内で「知識を活用できる」ことを目指しているため、反転授業(授業前にデジタル教材などを利用して自宅で知識を習得・定着、講義の中では知識を活用するための演習・グループワーク・成果発表を行う授業展開)を採用しております。この授業設計は即時かつ継続的な学習者のレディネス(課題の取り組み状況、進捗状況、到達度、学習の習慣)の把握、学習状況や到達状況への即時フィードバック、学生自身の学習歴の蓄積(ポートフォリオ)、自己・他者・相互評価を可能とします。

皆様は授業内で下記①~⑤を実践し、教員と学生が双方向的に授業を実践する中で、学習者としての思考力・判断力・表現力、看護職としての生涯学習能力の育成を目指します。
①知識を活用する(事前課題や既習学習の知識を活性化する)
②社会的スキルを実践する(コミュニケーション、チームワーク、タイムマネジメント能力を活用する)
③多様な価値にきづく(ディスカッションを通して学生自身が多様な価値の存在に気付く)
④学習方法を学ぶ(主体的・自律的な学び方を段階的に定着させる。要点・意見をまとめる。グループ学習や自己学習での課題解決能力・評価能力を身に着ける)
⑤情報活用能力を獲得する(莫大な情報から信頼性のある情報を収集・焦点化、的確な活用)

このように、私は大学教育を「大学教員が育成したい看護職のための授業設計」を実践する中で、「学生自身がなりたい看護職になるための能力育成の場」「主体的自律的な学習方法を獲得する場」と考えております。そのため、皆様には常日頃から自分の意見・疑問・問題意識を持つ、解決方法を自ら探す、情報の信頼性を考える、成果を発表するということを期待しております。

これから大学入学される方、現在大学で学んでいる方、大学での学びを終えた方にも、「大学で何を学ぶのか?」を改めて考えていただき、今後どのように社会が変化しても、新たな価値を創造できる看護職を目指していただければと願っております。

 


教員データベース:西村 礼子⇒

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