東京医療保健大学
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ヘルスケアコラム

アロマセラピーへのいざない

東が丘・立川看護学部 看護学科
朝澤 恭子
皆さんはどのような方法で日常のストレスを解消されていますか?癒されたい時に何を取り入れていますか?忙しい毎日の生活の中で、学業,就業,家事などでストレスを感じ,身体と心が疲れる時があると思います。そのような時に,数十分で手軽にリフレッシュできるアロマセラピー(以下、アロマとします)をこころみてはいかがでしょうか。
 
アロマとは,精油を用いて心身のバランスを整えたり,痛みや炎症などの症状に対して補助的に緩和したりするものです。植物の香りやさまざまな働きの力を用いて,身体や心のトラブルを穏やかに回復させ,健康増進に役立ちます。古代ギリシャ時代からマッサージの重要性と効果は,医学者ヒポクラテスにより説かれていました。1940年代にフランスのDr.ジャン・ヴァルネにより精油を用いた治療が導入されています。現代の医療現場では看護師が,がんの患者さんや妊産婦の方々,産後のお母さんに対して,睡眠導入,むくみの改善およびリラクゼーションなどの目的でアロマを用いることもあります。アロマによる効果は,血圧降下,疲労改善,不眠改善などが国内外で研究結果として報告されています。「好みの香り」という情報が嗅覚器より脳に伝わり,心地よさを感じ,身体と心の恒常性を保ち促すのです。さらに,ホリスティックアプローチの観点からも,今後の看護領域においてアロマを用いたケアの定着および拡大が期待されています。
 
アロマの使い方として,精油をティッシュやディフューザーを用いて拡散させる簡易な芳香浴法,浴槽に垂らして香りを楽しむ沐浴法がありますが,おすすめは肌に塗布するトリートメント法です。精油のかぐわしさと軽擦法を用いるタッチングにより,癒しのケアと評価されております。アロマトリートメントに用いるオイルは無臭のベースオイルとお好みの香りの精油があります。例えば,癒されたいときはラベンダー,爽快感を得たいときはレモングラス,幸福感を高めたいときはスウィートオレンジ,と用途に対して好きな精油を選び,ブレンドします。トリートメントは短時間で手軽にできるハンド,個室でゆったりと行う背中,むくみや全身のだるさを解消したいときに脚などお好みの身体部位に実施できます。これまでの本学サークルメンバーによる研究結果からも,アロマトリートメントは爽快感,リラックス,リフレッシュをもたらすことが明らかになっています。このようにアロマは,日常生活で容易に使用でき,気分の変化や健康に良い影響をもたらします。皆さんも心身ともにリフレッシュできるアロマをこころみてはいかがですか?
 
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